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心の風景

Vol.41 創立45周年を迎え

(このブログはNANBANプレス56号に掲載されたコラムを再編集したものです。)

今年、七洋製作所は創立45周年を迎えることができました。これも一重に皆様方のお引き立ての賜物でございます。心から感謝いたします。創立者の故内山善次が多くの苦難を経て、2代目である私が社員と共に会社を引き継ぎここまで会社を継続することができました。今後も引き続きご支援お引き立てのほど宜しくお願い申し上げます。

お店の存続
私と同世代のパティシエの方とお話ししている時、非常に困惑された顔で私に相談がありました。その方の年齢は私と同世代ですから50代後半だと思います。「実は内山さん私は今この年齢で、人生の中で一番働いていますよ。これでは体が壊れてしまう。」笑顔で話されましたが話しをうかがうと、頼りにしていた職人さんが独立され、女性スタッフも結婚や出産で抜けが出て、それがすべて同時期に重なってしまったとのこと。作り手が極端に減ってしまったという非常に難しい状況でも、ご自分で働いて売上げは落とさないで頑張っていらっしゃるということです。最近では労務倒産や飲食チェーン店が、人手が不足の為にお店を閉めてしまうことがあちらこちらで起こっています。
作り手が極端に少ない為、売れる喜びの裏返しに作る苦しみが、まさに彼を襲っているのです。しかしこのことは他人事ではなく、身につまされる思いをされる方もおられると思います。
このエッセイを書きだして30年になりますが、いかに売れるか、つまり「繁盛」をテーマに思いを書き続けては参りましたが、人手不足の深刻さは今後の業界自体の存続の問題にかかわる重要なことだと思います。

熊本を襲った大地震
昨年、熊本を襲いました地震は多くの被害をもたらしました。私どものお客様の中にも厨房が壊滅的な被害にあわれ、商品を製造することができないお店の方がおられました。そこで弊社の工場の一部と設備をお貸しして、何とか商品を製造されました。そして、今年の6月にご自分の工場を再開することができるまでになりました。社長様と奥様がお越しになり、目に涙を浮かべながらあのまま商品を作ることができなければ会社は存続できなかったと、大変感謝をしていただきました。
製造販売業にとって何かの事情により商品を製造することができないことは、事業の存続にかかわることは間違いありません。

七洋のできること
弊社は新しい工場を本社の近くに増設いたしました。これはオーブンの製造工場の強化の目的と、私どものお客様が、菓子の製品づくりに何かの事情でお困りになられた時、お客様からのご依頼による菓子の完成品製造のお手伝いをする為であり、少しずつではありますが動き始めております。
勿論、秘密保持には最大限の注意をし、情報が外部に出ないよう心がけます。
ある有名店のお菓子屋もこのことにいち早く取り組まれ、そちらの一部の主力商品を製品からパッケージまでして、私どもで製造納品させていただいております。最近社長様にお会いした時は、しみじみと「本当に助かったよ。人が抜けてもお客様に迷惑はかけられないし。お陰様でやっとスタッフも揃ってきたから、そろそろスチームラックを導入して自前で製造を開始しようと思っているよ。ありがとう七洋さん。」とおっしゃいました。
今思えば45年間私どもが事業を存続できたことは、お客様の困っている問題に対して真剣に取り組み、一緒になって解決してきたこと、それが全てのような気がいたします。
あらためて、皆様方へ45周年を迎えることができたことに感謝いたします。ありがとうございました。