厳しい時こそ動かないと、
お客様は見てくれないと
思います。

兵庫県川西市

御菓子処 満寿美堂

オーナー

植松 修 様・奥様 裕子 様

兵庫県川西市

御菓子処 満寿美堂

電話 072-792-6641

竹内  創業はいつ頃ですか?

植松  実は実家が大阪府池田市で約80年間同名のお店をやってまして、この店は平成6年12月オープンで現在13年目です。本店は朝生を中心にした店ですが、私はギフトも含め色々なお菓子を売ってみたかったので、修業先から戻って数年後に支店としてこの地に店を構えました。当時は周囲に工場や会社も多くオープンして3年程は順調でしたが、その後折からのバブル崩壊で倒産等が相次いで客足が激変し売上も下がる一方。ここ9年間は食べて支払う以外は殆ど残らない、本当にジリ貧状態でした。

何とかしなければ、の思いは常にあり、オーブンは南蛮窯を使っていたのでナンバンプレスを参考に見よう見まねで窯を厨房奥から前へ出してクッキーシューを出したりしたんですが殆ど効果がない。売れ残ったら焼直して翌日売る。”もったいない”の考えが支配して鮮度を売る考えがありませんでしたね。今思えば全てに消極的でしたし、幾度となく店をたたんで本店に戻る事も考えました…。

竹内  非常にご苦労されたんですね。昨年7月にお店にお伺いさせて頂き、南蛮会にお誘いしました。

植松  あの時は良く覚えています。あまりに暇だったので、仕込が終わって昼から子供をプールに連れて行って帰ってきたら七洋さんがいた(爆笑)。誘われて南蛮会に行き初めてスルーオーブンとマルシェ台を見た時には単純にウチの店に置けたらいいなとは思ったが、その時はどうせ無理かなと(笑)。ところが七洋さんがすぐに来てくれて、この店は仕掛け次第で必ず売れると背中を押してくれ、その勢いで父親に相談したら「やってみろ」と…どうせ失うものはないし、思い切って店を仕掛ける決意をしました。

竹内  その後9月にバッケンスルーWIN623とマルシェ台900タイプを導入して頂きました。

植松  オーブン導入にあたっては元々厨房の壁は空いていた為、改装費はギフトケースのガラス撤去代の2万円のみ(笑)! 七洋さんのアドバイスを参考にギフトケースは平台として使い、メイン商品を触って貰う様にしました。スルーオーブンの前にマルシェ台を置き、もちパイとシュー・マドレーヌ・カステラを常に並べて鮮度感を演出。冷ケースには満寿美堂ブランドとしてロール・プリンを陳列。とにかくお客様が入りやすい店を目指しました。

竹内  導入後、お店に変化は出てきましたか?お客様の反応はどうでしょうか?

植松  10ヶ月経ちましたが、もう全てが変わりました。特に客数の伸びに驚いてます。以前は1日に1万を切る日もザラでしたが今は平均5万前後です。実は、昨年の年商を今年は7月でクリアしたんですよ!デイリー客の伸びが著しくて、もちパイが日100個、ロールケーキが15本程コンスタントに出てますし、カステラ、マドレーヌも動いてます。

また、以前は3日に1回程度の仕込だった栗饅頭や蕨もちが今は毎日仕込み。栗饅頭は夏場全く出てませんでしたが今は日40個前後売れてます。お客様は、特に若い女性客が増えましたね。”和菓子屋さんでロール売ってるの!?”とか、”ここ和菓子屋さんですよね…!?”…(笑)外観と店内とのギャップを楽しまれて、口コミで来られる方も増えてます。

竹内  それは嬉しいですね! オーブンの調子はいかがでしょうか?

植松  本当に良く焼けます。密閉度が高いので生地の焼きあがりも綺麗ですし、カステラ3点センサーをはじめ手離れが効くのは私一人で製造している為本当に助かってます。お客様がマルシェ台越しにオーブンを覗かれて良く話し掛けられますね。オーブンとマルシェ台が接客をしてくれています(笑)。

竹内 ご家族で営んでおられるお菓子屋さんは全国にも沢山いらっしゃいます。

植松  スルーとマルシェ台を入れる時は高いなと思いましたが、2つ合わせて6年リースで計算してみると、パートさん1人分のコストでいいことがわかりました。導入して先ず考えたのは今までと変える事、徹底して使う事、継続する事。真っ白になり提案に耳を傾け、それで私自身が変わりました。お菓子を作るのが楽しくなりましたし、妻も店に出る事を楽しむようになりました。知人の中には「こういう厳しい時期は動かない方がいい」という人もいましたが、厳しい時期だからこそ動かないとお客様は見てくれません。実感です。

竹内  今後の目標をお聞かせ下さい。

植松  まだまだ先は長いです。13年経ってやっとスタートラインに立った気がします。既存商品を磨くのは勿論ですが、この店には?これ?と頭に描いて頂ける商品を構築するのが当面の目標ですね。楽しく頑張っていきます(笑)。

竹内  とにかくご夫妻は明るい(笑)。どうせ売れないからと止まるか、それとももっとこうすれば売れるんじゃないかと動くかでお店の方向は変わります。変わるタイミングを逃さない事が大切だと思います。忙しいを楽しいと思える姿勢がお客様にとっても良い影響を与えてますね。でもこれからです! 期待しております! 本日は有難うございました。

材後記

(株)七洋製作所  営業課長
竹内 浩

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