スーパーバッケン導入取材
時代の創造者がまた時代を変えて行く
「専門店のおいしさをさらに深く、深く、〝深化〟させる。」

兵庫県西宮市甲陽園

ケーキハウス ツマガリ

代表取締役社長

津曲 孝 様

兵庫県西宮市甲陽園

ケーキハウス ツマガリ

電話 0120-221-071

内山 この度は「スーパーバッケン」をご導入いただき大変ありがとうございます。お使いいただいていかがでしょうか。
津曲 ロールも、スフレチーズも、フィナンシェもすべて最高ですね。「スーパーバッケン」は火力が強くて下火が安定しているので、生地の火抜けが良くて浮きも上がっています。それに加えて焼成時間が短くなっていますね。
内山 お褒めいただきありがとうございます。もう少し具体的にお教えいただけますでしょうか。
津曲 そうですね、「スーパーバッケン」が一番実力を発揮している菓子を紹介しましょう。私どもに「甲陽園の陽子さん」という創業から35年ずっと販売している一番人気の焼き菓子があります。ファンのお客様が多く、毎日1000個、多い時には1500個くらいつくることもあります。このお菓子がぐっと良くなりました。
しかし、このお菓子は単純なのですがとても難しいのです。
内山 難しいとおっしゃいますと。
津曲 このお菓子はただのブッセのようですが、小麦粉を入れませんからただのブッセではありません。しかもメレンゲに生クリームを混ぜるという常識外れのとても危険な生地なのです。メレンゲの生地に生クリームを混ぜたら生地が死にますからフランス菓子ではこのようなことはしませんし、この配合はどこにもありません。
ポイントは生地の合わせ方と、良い卵白を使うこと。この生地の硬さで大きさを均等に高く絞るっていうのも簡単そうに見えてなかなか難しいのですが、もうずっとやっていますから体が覚えています。これが技術ですね。
内山 ということは、焼成にもレベルが必要なのですね。
津曲 もちろんです。上火200℃、下火165℃で19分、気密性の高い「バッケン」だからこそ焼けるのですが、驚いたことに入れ替えた「スーパーバッケン」で焼くと16分から17分くらいで焼けるようになって1分半くらい焼成時間が短縮されたのです。中は蒸すが如くふんわりと、外側には香ばしい焼きの味付けをしてくれます。これこそ火抜けの良い生地のおいしさです。鼻から抜けるアーモンドの香りはエッセンスなし、素材が持っている香りのみ。いい焼成は最高の香りを出します。
やっぱり下火がいいですね。安定して火が入っています。この焼き上がりを見てください、綺麗でしょう。表も裏も同じ焼き色です。上火200℃と下火165℃で表裏が同じ焼き色に上がるのは温度のバランスがピタリと決まっているわけです。真ん中も端も全く焼きムラがありません。
ここにサンドするプラリネクリームは、ローストしたアーモンド、ヘーゼルナッツ、砂糖でつくるプラリネペーストにバターを合わせますが、生地の存在感にクリームが負けないようにバターには空気を入れずに風味を強くしています。濃厚なクリームが生地のおいしさを何倍も楽しませてくれます。
焼成時間が短縮できて品質も上がる。これを見ると固定窯にとって下火の安定がどれほど大切かを教えてくれますね。もう七洋さんの「スーパーバッケン」は群を抜いてきましたね。
内山 ありがとうございます。
津曲 それから「スーパーバッケン」は、フィナンシェなどを高温で焼いた後、〝下火リセット〟を押すと下火がすっと下がりますから、すぐにロールのシートが焼けます。下火の温度を下げるために冷えた鉄板を入れたりする必要がありませんし、もう、時代はそんな無駄な時間を待っていられませんよね。

内山 ところで、洋菓子専門店様は今から真剣に焼き菓子に取り組まなければ、本当にもう人を雇用できないのではないかと思うのですが。
津曲 焼き菓子が売れないと労働環境は良くなりません。社員の給料やボーナスも上げられるようにいつも考えています。何のために会社があるのかというのを考えた時に、社員の犠牲の上に菓子屋があってはいけません。
内山 ただ、焼き菓子をやれば何事も上手く行くわけではありません。専門店としての香りや味、そして食感を深く追求し続けなくては。そのために私どもは「スーパーバッケン」を開発しました。
津曲 その通りですね。スーパーやコンビニにも焼き菓子やケーキが溢れています。日本の有名パティシエが監修した菓子がTVで宣伝されたりしていますが、専門店の菓子がそれと同じレベルならもう必要ないわけです。
もうずいぶん前になってしまいますが、私は店を開く時に将来は焼き菓子の売り上げを最低でも90%、生ケーキを10%の会社にしないと食べてはいけないと思いました。
内山 はい、そうおっしゃっておられました。
津曲 当時は誰も発想しないことでしたが、私は会社を維持・成長させるために焼き菓子に力を入れ、七洋さんはオーブンを売るために焼き菓子に力を入れて、同じ方向をひたすら一緒に進んできましたね。
七洋さんは私が意図する焼き菓子を忠実に焼き上げてくれるオーブンをずっとつくり続けてくれました。「スーパーバッケン」が下火をコントロールするという固定窯の究極のテーマさえクリアしたわけですから、私も専門店としてのおいしさをさらに深く深く〝深化〟させて行こうと思います。

材後記

お菓子の素カンパニー (株)七洋製作所
代表取締役CEO 内山 素行

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