
栃木県黒磯
ねむの樹
電話 0287-62-7545
- 店内右側焼菓子コーナー(生の3倍陳列)
- 焼菓子アソートが豊富
- 売れ筋の「花まろん」
- 栃木県は何と言ってもパフケーキが必要
吉安 栃木県黒磯は江戸時代に松尾芭蕉も歩き、奥の細道では芭蕉が詠んだ俳句の中に?ねむの花?も出てきて、とても歴史を感じさせる場所に「ねむの樹」様の本店があります。
藤田 昭和57年8月に創業。12坪(6坪売場、6坪厨房)の店で私一人で製造して販売していました。朝7時に開店し、夜7時に閉店。1日3万円の売上目標でやってきました。1年経過して、このままではぶっ倒れるなと思い結婚。
10年目には、スタート時から使用していたオーブンをあこがれの「南蛮窯843Y(8取天板4枚差し3段)」に入れ替えました。創業時から「思い・やる気・元気」を常に意識し、思いが強いと何でもやれる! この思いで現在まで来ております。そして、平成9年現在の本店を建てました。
クリスマス時期の忙しい時期はロスを出しそうなものですが、スポンジやデコ缶の焼成は南蛮窯なら1回も失敗がありません! 憧れただけあって素晴らしいオーブンです。
当店の売り上げバランスは「焼菓子6割:生菓子4割」の比率です。焼菓子はお土産としてよくお使いいただいておりますので、地域の名称?黒磯(くろいそ)?をお菓子のネーミングに取り入れて、地域性を出しています。黒磯「花まろん」160円(税込)は、ソフトマロンが丸ごと1個入っており売れ筋商品です。
吉安 焼菓子の販売比率が高い理由は、焼菓子も生菓子同様鮮度に気をつけておられますから、お客様もフレッシュでおいしいのがシンプルにお分かりになるのだと思います。焼菓子が売れることは商売のアドバンテージですが、先手先手のご決断で人手不足を解消するために昔から機械化をして来られ、「南蛮窯843Y」は16年使用後に「南蛮窯F43Y(フレンチ天板4枚差し3段)」へ入れ替え。また、「スチームラック5E(フレンチ天板1枚差し5段)」を追加。それから、「南蛮窯F43Y」は10年使用後に「バッケンスルーオーブンF44Y?ECO(フレンチ天板4枚差し4段)」へ入れ替えられました。
売れる時、忙しい時にチャンスロスをしない、専門店さんの鮮度売りに対する凄まじい機械化戦略です! 焼菓子が売れることは専門店にとっての一番のアドバンテージで、ご商売も上手くいきますね。
- F43YとSRZ5Eの時
- F44YECO導入
- 焼菓子が欠品と補充の毎日
スチームラックZEN・エコバッケンの導入について
藤田 「スチームラック5E」は、生産効率が非常に良く製造時間も短く焼成の上がりも良いです。
特にプリンがおいしいです。パイの浮きも全然違う! その他、クッキー、マカロン、シート、マドレーヌ、ゼリーなども焼成しています。
「ECOバッケン4段」は、3段の基本電気容量でいいため、動力線はそのままで使えてクリスマスや繁忙期にプラス1段分が使えることは、作業時間の軽減ができるため、効率化による経済性の実現ができていますし、何と言っても早く帰れることはいいことですね。体力を温存してまた、明日頑張れる。3段窯を4段窯にして大変良かったと、吉安さんには感謝しております。
本店は、270坪の敷地に店舗工場と自宅があります。大きな借金を7年経過で完済できました。
「日掛け、月掛け、心掛け」金融機関に対しても信用が大事。創業時に融資をお願いに行った時、?借金を返済できますか??と唐突に聞かれ、まだオープンもしていないのに私の心に火が点きました。「絶対返してやる!」その思いが今でも仕事に対してあります。「何とかするぞ。」というやる気です。おかげさまで仕事は思い通りに上手くいくようになりましたが、まだまだ油断せずに、どんどん攻めていくつもりです。
取材後記
とにかく、社長様のアグレッシブな姿勢には感心させられます。この強い気持ちが安定したお菓子作りに繋がるのですね。現在は立派な二代目のご子息とご一緒にお店を経営されています。
藤田社長の長いご経験と強いお気持ちと、ご子息のフレッシュな感性を生かしてこれからも手間を惜しまないおいしいスイーツをお二人で作り続けて下さい! ありがとうございました。

取材
(株)七洋製作所 東京支店
営業部長
吉安 宏平