観光地への出店

石川県加賀市山中温泉

サロン・ド・テ 西洋菓子倶楽部 高乃倉

代表取締役

高倉 文寛 様・美智代 様

石川県加賀市山中温泉

サロン・ド・テ 西洋菓子倶楽部 高乃倉

電話 0761-78-3355

福井県は、人口80万人。西洋菓子倶楽部の本社がある坂井市丸岡町は、日本最古の城「丸岡城」があり、福井県の北端に位置します。

創業-現在に至るまで

・1985年5月1日  地元丸岡町に24坪(売り場2坪)の店舗で創業
・1988年  福井市に進出(1993 年西武百貨店出店)
・1998年  現在の本社・スタジオ(セントラル工場)建設
・2003年-2007年  福井市を網羅しているショッピングセンターに出店(3店舗)
・2005年  セントラル工場の増築(総床面積400坪)
・2011年1月  石川県山中温泉にサロン・ド・テ 西洋菓子倶楽部「高乃倉」オープン。
・2011年7月より金沢駅、加賀温泉駅、福井駅にてブース販売開始

「サロン・ド・テ 西洋菓子倶楽部 高乃倉」について

高倉  これまで常に皆様との「ご縁」を大切に社業に邁進して参りましたが、昨年4月にまた新しい「ご縁」に導かれ石川県山中温泉にカフェを併設した洋菓子店「サロン・ド・テ 西洋菓子倶楽部 高乃倉」を開店することとなりました。1300年の歴史を誇る観光地への出店に戸惑いを感じることもありましたが「その地の逸品づくり」を目指しスタッフ一丸となって取り組むことで、地元の方はもとよりこの地を訪れる皆様に喜んで頂けるお店が出来たのではと感じております。

ZENISG 導入

高倉  山中温泉の「高乃倉」は当社にとって初めての観光地への出店であり、土産品ならぬ「地産の逸品」の商品作りが必要でした。観光シーズン等、集中的に売上げのあるこの店の逸品は生産性が重視される為、勿論、他社も検討しておりましたが、試し焼きをした結果、焼成能力の高い、ロス率の極めて少ないZEN20枚差しを昨年導入することに決めました。
現在、ZENは焼き菓子の主力商品である「ほろり」を中心に、バッケン2台とのバランスも良くフル稼働しております

石川県加賀の銘茶「献上加賀棒茶」を使用

高倉  観光の土産菓子は、一部の地域を除いて和菓子の独壇場であったように思います。しかし、今後の旅行客の中心は団塊の世代の方々であり、洋菓子に古くから慣れ親しんだ方であります。子供や孫へのお土産は洋菓子にシフトされるのは確実であり、その需要は今後15年は続くとの報告もあります。新たな需要の掘り起こしと地域に根ざす、新たな方向性として取り組んでいます。
今回「地産」をキーワードに新商品に取り組むということでスタートしましたが、北陸の地には洋菓子に適した素材がありませんでした。オープンまでの時間が無くあせりを感じて、加賀の地の一番のお土産である「献上加賀棒茶」のお菓子を作ることにしました。この取り組みに没頭してみて、地産は「味」の表現だけではなくその素材の持つ「香り」で表現できるとの思いが募りました。

お菓子の大きさや価格について

高倉  創業当時は男の嗜好品であった「タバコ」の価格に合わせて220円-250円で小ぶりな生ケーキを販売することからスタート、その後、生フルーツを盛るスタイルの流行時から350円から400円時代になりました。しかし、ここ最近、お客様は1個400円にはまず手がでません。コンビニエンスストアがおやつ菓子を上手に販売されておられるので、特に専門店は集客商品がとられて、かなり厳しいです。そんな中、御社の「安くて大きいものを」という提案を受けて、思い切って苺ショートやチーズケーキ等、お子様の大好きなケーキを創業当時の価格にて販売開始しました。苺ショートは5号8カット→6号10カットに変更。スライスの厚みも変更致しました。

溝江  その結果はいかがでしたか。

高倉  全店舗10%アップの実績を挙げており、大変感謝致しております。

溝江  その時代にあった思い切った価格設定が必要だということですね。

社員教育について

高倉  我々の業界において若年層の早期退職は重要課題であります。
かつての「朝生」である「生ケーキ」主体のあり方や流行の商品への取り組み、季節の商品の展開等により、和菓子屋とは異なり随分と複雑な経営となっているように思われます。人気の職種でありながら常に人手不足を感じる、この業界にこそ問題があるのではと思ったほうが正しいのではないかと感じて、様々な取り組みを始めています。
マニュアルは最低限しか作っていません。常に「笑顔」で、その人個人で「何が出来るか?」を考えて、実行するようにお願いしています。「ヴァンドゥーズ」としての教育の実践があちらこちらから聞こえてくるようになりました。当社においても、お客様にパティシエの想いをしっかりと伝えることが出来るように、新作が出来る度に一品、一品の説明文を作成して熟読してもらい、自信を持ってお勧め出来るように指導しています。

夢や目標

高倉  「地産の逸品」はいろんな所からお声掛け頂ける商品に育ちつつあります。駅中の販売や旅館、空港や道の駅、その地の物産展などです。新規出店ではなく、商品が飛び回ることが非常に楽しみに感じています。
北陸において「金沢」は憧れの地です。「ご縁」があれば、新しいコンセプトで挑戦してみたいと思います。北陸は日本海に面しています。この海の絶景が眺められる環境で、ゆったりした「カフェ」をやってみたいと思います。
4年半の闘病生活から昨年4月に現場復帰して、自分一人の力ではなかった事に気が付きました。お蔭様で、朝はストレッチに始まり、愛犬との散歩、ゴルフの練習、トレーニングと好きなように過ごさせて頂いています。しかし事務所からの発想では思いつかないことが、これらのゆとりの生活の中で思い付くという結果に結びついています。皆様にも、「気分転換の時間」をとることをお勧めします。
60歳にはすっぱりと引退したいと考えています。引退後はパトロン(社主)となり、多少の関わりを持ちながらゆったりと過ごしたいと思います。遅まきながら、その準備にかかっています。

溝江  ありがとうございます。
今回お話を伺って、高倉社長の「誠実さ」、そして奥様のいつも明るく素敵な「笑顔」が印象に残りました。
これからの益々のご発展をお祈り申しあげます。

材後記

(株)七洋製作所 営業係長
溝江 誠

お問い合わせ

お困りのことがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。