始まりは「直感」から
そして「進化」していくことの大切さ。

北海道白老郡

マザーズ

代表取締役

川上 一弘 様

北海道白老郡

マザーズ

電話 0144-82-6786

北海道白老町(人口2万人)の町で、北海道種鶏農場(養鶏業)の現業態の2代目 川上社長に お話を伺いました。

市丸  平成15年に「マザーズ」自社の玉子の直売とお菓子の製造・小売りを始めるにあたり、社長にとって何が大切でしたか?

川上  「直感」です。私はいろいろな所へ出かけていって、いろいろな商売ややり方を見るのが好きで、社員たちからは、出て歩くことが本当に多く、出るのが仕事みたいと言われる事もあるみたいです。そんな私が平成10年から自社の玉子の自動販売機を設置し、その後直売の小屋を作り、そこそこは売れていましたが、それ以上の伸びは、少子高齢化・人口の減少、白老も若い人の仕事が多くありませんので、都会へ出て行く事も考えれば難しいと感じていました。
そこで全国を歩いていたことが生きてきて、福岡県や宮城県で同業者がやっているのを見て、「お菓子」に興味を持ち、いま玉子を買っているお客さんとはまた違うお客さんが来てくれて、そのお客さんが玉子も買ってくれると考えたのです。

市丸  お菓子づくりの経験がない、社長はじめ社員の方々は、不安はなかったのですか?

川上  ありました。ありましたが、お菓子の製造に関しては福岡の知人から、七洋さんには南蛮塾というものがあって、素人でも1から教えてもらえるとことは聞いていましたし、あとは私自身がやってみたいという熱い気持ちがさめないうちに動くことが大切だと思いました。

市丸  お菓子づくりの責任者は野崎さんですが、最初から意見は一致していたんでしょうか?

川上  そのへんは野崎に直接聞いてください。

野崎  始めは不安で不安でたまりませんでした。私はもともと本業の事務の仕事をしていましたし、お菓子づくりはわかりませんでした。でもうちの社長はやると決めたらやっていきますし、私はついていくしかありませんでした。
オープンが近づいて不安は大きくなりましたが、解消されないままのオープンでした。そして最初は私を含めて4人でしたが 今では11人でお菓子の製造をするようになり、商品も最初は「シュークリーム」と「プリン」だけでしたが、今では 5品の自社製品と七洋さんの冷凍生地2品を使用しています。
工場には バッケン3台と南蛮デポ1台が 稼動しています。
そして今年こそは、ここ数年の懸案商品でした「カステラ」をやろうと決めています。

市丸  野崎さんが製造責任者として 大切にしていることが 何かあったら教えてください。

野崎  お菓子づくりは女性スタッフだけでやっていますし「清潔」にするということはいつも考えてやってます。たとえば店休日の前の日は、午後から通常の掃除ではなく、大掃除をやるように決めていますので、週に1回は大掃除になります。それからこれも週一で機械のチェックの日をつくって掃除を習慣付けることを大切にしています。
結局、従業員も一歩お店を出るとお客様ですから、汚い工場でつくったものを私は買いたくありませんから。

市丸  平成19年にはたまご館を増設されましたが、不景気といわれる中、ご商売としてはいかがでしょうか。

川上  初年度からみて、今期のマザーズの売り上げは、約3倍になる見込みです。もともと私はたまご屋ですが、相乗効果でうまくいっていると思ってます。
1年に1度知り合いが お客としてくるのですが、「お宅は来るたびにかわっていくね」と言われます。どんな商売でもそうかもしれませんが、ただ黙って今やっていることを続けても、衰退していくのかなと思っています。時代は流れていきますし、お客様にあきられないためには私たちが「進化」し成長していかないと私自身も楽しくありません。
楽しそうなことが見つかったら熱い気持ちが冷めないうちに行動して、やるのかやらないのかを決めればいいと思います。ただ分析して考えていても気持ちは冷めていくだけです。
熱いものは熱いうちに。

材後記

お菓子業界も不景気の割に希望する人材が来ないとよく言われます。野崎さんも人の問題や社長のスピードについていくことの大変さなどもうかがうことが出来ました。私自身もそうですが、立場が違えばすべてにおいて円滑にいくことはなかなか難しいと思います。そんな中で何が一番「大変だろうと」と考えた時、一番は「売れないこと」が大変じゃないかと思いました。今年、マザーズ様の100台分の駐車場の隣にフットサル場が完成します。
目的は何か、次に伺った時に川上社長に尋ねてみたいと思います。

(株)七洋製作所  営業部長
市丸 隆

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