伝統の「こだわり」を
今いるスタッフで作り上げる。

熊本県八代郡

白玉屋新三郎本店

代表取締役社長

牛嶋 伸夫 様

熊本県八代郡

白玉屋新三郎本店

電話 0964-43-0031

白玉屋新三郎様といえば、知る人ぞ知る白玉粉の老舗。江戸時代から綿々と受け継がれてきて370有余年。2014年、新たな取り組みを始められています。
本日はそのあたりを牛嶋社長にお伺いしました。
上田 まずは白玉屋新三郎様の社名の事を少しお聞かせください。
牛嶋 もともと白玉屋新三郎は屋号で、社名は吉野屋でした。20年ほど前に全国で商品展開することを考えてVI(ビジュアル・アイデンティテ)戦略の一環として白玉屋新三郎をブランドとして立ち上げて、それを社名としました。新三郎は私の祖父の名前です。吉野屋は全国に出てしまうと字は違いますが、大変有名な飲食店がすでにありましたからね(笑)
上田 白玉粉の老舗でありながら、お菓子への取り組みを始められたのは、いつからでしょうか?
牛嶋 元々は米粉を製造して、それを元に飴の製造などを行っていました。実はお菓子作りはかなり前から取り組んでいました。今は以前のような職人さんはいませんが、私が子供の時分は店には職人さんもいて、カステラや饅頭・飴などを作っていました。
上田 今回「バッケン」と「バッケンデポ」を導入して頂いたきっかけは、何だったのでしょうか?
牛嶋 今年の春に丸菱さんの本社で七洋製作所の講習会があることをご案内いただき、ちょうど白玉屋新三郎としての次の展開をどうするか考えていた時期でしたので、参考になればと思い参加しました。本店・熊本城・大丸福岡・大丸梅田と店舗を展開していましたが、地元熊本での店舗の活性化に悩んでいた時期です。
内山社長の話を伺い店舗にはマグネットになる商品が必要である事と、それを自分たちで出来るのではないかという可能性を感じました。おやつとしての買い易さは今の自分のところにない要素でした。
上田 主役は新入社員2人だったわけですね?
牛嶋 そうです。九州道熊本北上りパーキングエリアへの出店の話があり、これをチャンスにしようと思いました。今年入った新入社員2名に白羽の矢を立てお菓子を作ってもらうことにしました。七洋さんとの話の中でメニューを絞り込み、機械を使いながら作ることでお菓子の鮮度を上げると共に、彼らのお菓子作りの習熟度を上げる計画です。
メニューに関しては白玉粉を使うのが大前提でしたので、七洋さんに何度か伺い試作を重ねると共に機械の扱いをそこで学ばせて頂きました。

上田 今回の設備導入についてお聞かせください
牛嶋 絞りの時間が掛かり過ぎる上に、絞りの大きさがまばらになるシュークリームの皮に関しては、積極的に「バッケンデポ」を導入しました。新入社員でも安定して作ることが可能になり、生産性が飛躍的に向上しました。分かりやすいから彼らもやる気になってくれています。我社の大事な戦力です。
また、以前からあまり使ってない古いガスオーブン2台を処分しました。非常にムラ火が強く扱いにくいオーブンが2台あることが場所を取り、効率を落としスタッフの生産意欲を削いでいました。かわりに「バッケン」の3枚縦差4段のオーブンを1台導入しました。
古いオーブンがあったスペースに「バッケンデポ」も置けました。プリンは「バッケン」の芯温センサーを使って焼成しています。扱いやすく1人でオーブンを管理できるので効率的です。メニューは「プリン」「シュークリーム」「マフィン」で行くことにしました。まず、この3品でパーキングエリアに立ち寄られる方々に白玉屋新三郎を知っていただく。そして、本店や熊本城等のお店に足を運んでいただくことを狙っています。
上田 これらの商品のこだわりについてお話願えますか?
牛嶋 商品で大きく謳っているのは「GMO FREE」です。これは遺伝子組み換え作物を使わないことで、例えば牛乳を搾る牛の餌や卵を採る鳥の飼料にまで遡り遺伝子組み換え作物を排除する考えです。より安全で安心な商品をお客さんに届けることを第一に取り組んでいます。これは白玉粉にも同じ考えで臨んでいます。原料となる米を生産する農家さんと共に長年取り組んできました。
また本来「GMO FREE」に拘ると原価が掛かり販売価格も跳ね上がってしまいます。マグネット商品なので価格もギリギリ抑えてお客様の買い易さを優先しました。「安心・安全・新鮮」を目指してスタッフが毎日作ってくれています。11月14日からの発売ですがお陰様で好評をいただいています。
上田 これから取り組まれることは何でしょう?
牛嶋 熊本北上りパーキングエリアのお店が軌道に乗り出したら、次は熊本城のお店を手直ししたいと思います。今は土産物と甘味処を中心の店づくりですが、観光客の方たちが気軽にその場で食べられる「プリン」や「シュークリーム」を臨場感を出して販売したいですね。スタッフの修練度が上がってくればメニューの充実も図って行きたいと思っています。むやみにメニューを増やす訳ではありません。
実は8月に「白玉レシピ」なる白玉粉を使ったレシピ本を出しました。料理からお菓子まで白玉粉をもっと身近に使っていただきたいと言う願いを込めています。また、白玉粉が「アレルギーFREE」であることも謳って、白玉屋新三郎だからこそ出来る提案やサービスを進めて行きたいと思います。

材後記

 今回、取材させていただき白玉屋新三郎様の一貫した商品へのこだわりと新しいものにチャレンジするエネルギーを感じました。以前この地区には27軒の白玉粉のお店があったらしく、今では4軒を残すのみとなってしまいました。その中でも直接店舗を構え消費者の皆様との接点を持っているのは白玉屋新三郎様のみとの事です。激化する競争の中お客様のニーズを感じとり商品やサービスに磨き込みを掛ける事が専門店様の方向性であると強く感じました。

(株)七洋製作所 本社 営業次長
上田 清孝

お問い合わせ

お困りのことがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。