Vol.12
「人を育てることのむずかしさ」

「人を育てることのむずかしさ」

私事ですが、今年で、母校の空手道部の総監督になっ3年目を迎え、やっと念願の、西日本大学空手道選手権で優勝する事が出来ました。
今年で3回目を迎える格式のある大会で、関西から九州までの地域の中で選抜された約6大学が競う大会です。内容は、男子優勝、女子準優勝というほぼパーフェクトに近い勝ち方でした。男子優勝は実に16年ぶりの快挙でした。
我が部の組織は、師範→総監督→監督→コーチとなっております。
私が、総監督になった当初は、とにかく全ての事に介入して、選手と一緒に汗を流す事が大切であると思い、選手と同じレベルでやっておりました、しかし結果は肝心なところで負けてばかりいました。
よくよく考えて今後の方針を、二つのテーマに絞り込みました。勝つ為の組織作り(役割分担)と、選手の自覚作りです。
私自身考え方を変え、現場の一番の指揮官である監督が動きやすい事をする為には、どうしたら良いか、其の為に私自身何をするべきか、このことばかり考える様に持って行きました。そうした方が、私自身も限られた時間の中で集中できるし、監督、コーチ自身も責任と役割分担が明確化する事により、新しい発想が生まれ、自分自身の成果を身近に感じる事が出来、各自が次に何をやらなければいけないかを自発的に描けるようになってきました。
選手自体は、勝つ事により成果を感じ、おのずと意識が向上して行き、ひとりでに自覚が生まれてくる事も実際に感じました。
人を育てる過程で、何をやるべきかを分かり易く設定して、努力した成果を身近に感じる事ができる。そしてその過程で責任が生まれてくる、これに勝る近道はないとつくずく思いました。
考えてみると、会社の組織自体がそういう事を、理想として作られていると思います。
ここで一番問題になってくるのが、私が初回に失敗したように、トップが全て自分でやってしまおうとする事です。
「俺が、俺がの我よりも、おかげ、おかげのげで暮らせ」と言う言葉がありますが私自身もそうですが、自分が全てやれるから何でもやろうとしてしまう。確かに重要事項に対してはトップ自身が決断し実行しなければいけないのですが、任せる勇気と任せる為の下地作りをやる事も非常に大切なことだと思います。
菓子を作るという事は、熟練と経験の積み重ねである事は間違い在りません。しかし、これだけ何でもある時代、おいしい菓子だけではお客様が満足しない時代になって来ました。繁盛とは店をトータルで優れたものにしていく事だと思います。ある意味でそう言う時間を作る為に、菓子作りからの少しだけの手離れも必要ではないでしょうか。
最後に山本五十六が言った言葉を送ります。
「やってみせ、言って聞かせてさせてみせ、誉めてやらねば人は動かず。」
私自身も人育ては一生のテーマです。

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