Vol.20
「オープン13日目の改革(リニューアル)」

「オープン13日目の改革(リニューアル)」

カスタードボーイを立ち上げるにあたり、準備からオープニングそして現在に至るまで私自身出来る限り、カスタードボーイ、南蛮塾そして営業や試運転のスタッフと供にやってきました。そのお陰で、本当に菓子屋さんの大変さを実感する事が出来ました。「売れる喜びがあれば、作る苦しみがついて回る」まさにこの言葉の意味を体で感じました。
まず、カスタードボーイをオープンさせる1ヶ月前からパートさん・アルバイトさんを集め、お店の意義と目的、そして接客を教育しました。今回のオープンの目的は「南蛮塾の要素を東京に持っていき、私共のお客様に接客とオープンキッチンを実際に実践の場面で体験して頂く」という事と、「その為には我々自身がお手本となるべく接客をできなければいけない」事などを何度も確認し合いました。
2月28日オープンを迎え3日間くらいまでは、大勢の手伝いがいて何とか気力も続くのですが、オープニングが終わり手伝いの方々が帰り、いよいよ自分たちだけでお店の商品から接客まで全てやらなければいけいとなると、プレッシャーとそれまでの疲労とがどっと出てきました。私自身、社長でありながらこんな事を言ってはいけないのかもしれませんが、オープンしてわずか1日目に、カスタードボーイを続ける自信と気力が本当になくなりかけました。こんな生活がいったいいつまで続くのだろうか、従業員にここまでやらせていいのだろうかなどと、自問自答をはじめ、私がこのような状況ですから、スタッフに対し、こうしたらもっと良い商品が出せるのでは、接客をもっとこうしたらお客様に喜ばれるのではというアイデア自体が浮かばなくなって来ました。
私自身がカスタードボーイにとって、考えすぎるが為にブレーキになっていたと思います。
店が年を取らず、繁盛を継続させる為に一番大切な事は自分の店を外からながめ、いつもお客様の買う側の気持ちになる事が絶対に必要だと思います。私自身いつもお客様に対してこの事を話していましたし自分の頭の中では理解しているつもりでしたが、しかしそれとは裏腹に厨房からお客様を見ている自分自身に苛立ちと怒りすら感じました。
「これでは駄目だ」、オープン13日目に決死の覚悟で私自身のリニューアルを決意しました。まずなるだけ長時間労働を無くし、生産性を上げる為に、スタッフの強化を行いました。そして、今日入ったパートさんでも参加できる厨房のシステムを考えていきました。勿論シューの焼成は、完全アルバイトさんの仕事になっています。
私自身はいつもの様に全国を回りお客様のお店へお伺いして仕事をして、カスタードボーイに帰ってくるというライフスタイルに切り替えました。
不思議な事に、それ以後自分自身で店を見る目が非常に客観的にでき、カスタードボーイのスタッフに対して、色々な前向きな意見がどんどん出てきて、スタッフに語る事が出来るようになりました。
トップが前向きに絶えず新しい意見を出し続ける事は、店舗という即実践の場面では大切な事ですし、スタッフの方々もその勢いに一緒についてきてくれるものであるという事を感じる事も出来ました。
一番大切な事は「何故これをやらなければいけないか、この理由を明確に伝える事」です。現在やっている仕事が、どんな役に立ち、その仕事をやる事の価値や意味が明確に解れば、自分自信の存在感を感じる事が出来ると思います。ただ意味もなくやる作業ほど苦痛な事は無いですし、また、そのような状況ではなんの向上心も生まれない事も事実です。
リニューアルをして店を変えることも大切ではありますが、一番大事な事はオーナー自身の考え方を変えることです。オーナー自身が変わらないと何も変わらない、その手段としてリニューアルがあるということだと思います。私自身今回の貴重な経験により、バッケンや南蛮窯をとおして商品のグレードアップと手離れを強調しているものとしての意義や価値観を再度認識する事が出来ましたし、更なる機械への磨きこみの大切さを切実に感じる事が出来ました。
今後は、カスタードボーイで得た色々な情報をどの様にお客様にご伝達する事が出来るか、これが私の大きなテーマだと思っております。必ずお客様にフィードバック出来るように頑張ります。
お客様に対してのカスタードボーイでの接客研修は今年の7月中旬くらいから始めたいと計画致しております。是非一度御越しくださいませ。

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