“五感に訴える販売戦略”
トッピング(作りたて提案)は
『お店の生命線』です

福岡県福岡市東区

お菓子の工房 オペラ

代表取締役社長

濵田 一郎 様

福岡県福岡市東区

お菓子の工房 オペラ

電話 092-611-1197

昨年20周年を迎えられたオペラ様。濵田社長が長年取り組まれてきた〝トッピングゾーン〟について、お話をうかがいました。

目の前で〝ワクワク感〟を演出する

内山 先日、コッペパンの繁盛店福田パンについてお話しをしたら「うちはもうやっていますよ!」と言われましたね。確かに、オペラ様のシューは、ライブトッピングそのものです。
濵田 商品は違っても考え方は同じですよね。オペラでは20年ずっと〝出来立てシューのライブ感〟を大切にしています。
内山 オープンからわずか1年足らずでリニューアルされて、シューのトッピングゾーンを作られました。あの時は、思い切った決断をされましたね。
濵田 七洋さんのリニューアル提案を聞いた時、初めはとても驚きました。まだ新しいお店でしたから。売上も少ない時に、本当に勇気のいる決断でした。
でもそのおかげで、立地も良くない、売り場も8坪、年商3千万円の店が、年商2億7千万円まで伸ばすことができました。あのリニューアルが無かったら、今のオペラはありませんね。
内山 シューのトッピングゾーンを作ったことで、お店が劇的に変わりましたよね。
濵田 本当に、劇的に変わりました。
〝焼きたて〟〝詰めたて〟の臨場感がお客様に喜んでいただけたのでしょう。
「あなたのために今、作っていますよ!」というのは、絶対的に喜ばれる。たこ焼きを買うのにも保温庫から出されたものより、今焼いているものがあったら「待ってでも〝焼きたて〟が食べたい!」というのが人間の心理です。それで待たされても文句を言う人はいない。
目の前で出来ていく〝ワクワク感の演出〟と、視覚に、聴覚に、嗅覚に訴える販売ができるのは専門店の強みです。コンビニでは体験できない。
内山 正に〝五感に訴える販売戦略〟ですね。広い新店をオープンされた時も焼きたてのトッピングゾーンを重要視されていました。

面倒なことを手がけることが重要

濵田 トッピングは 〝お店の生命線〟です。
確かに面倒といえば、面倒。注文の個数を聞いてから、その場でカスターをつめる。人手不足の時に、大変です。でもその面倒なことに手をかけることが重要だと考えています。
今、みなさん買い物には慣れていらっしゃる。コンビニとか、ネット通販とか。でもそれは心の通わない「物とお金の交換」です。
我々のような専門店は、それではいけない。ライブ感、臨場感が無いと、お客様に喜んでいただけないようになると思っています。
内山 コロナの影響もあり、急速に風向きが変わってきました。濵田社長が長年、真摯に取り組んでこられた事に、追い風が吹いているのを感じますね。
濵田 確かに、3月、4月、5月と売上は上がっています。前年比で120%ぐらいでしょうか。シューは過去最高に売れています。
コロナの影響で、家で過ごすことが増えたので、お菓子で家族団らんをという方が増えたのかもしれませんね。
内山 やはり、菓子というのはつくづく強い商売です。有事があっても真っ先にお菓子は買われる。真摯にやっていれば、これほど強い商売はない。
今後の展開は、何か考えていらっしゃいますか?
濵田 トッピングゾーンに他のアイテムも増やしていきたいと考えています。シューだけでなく、トッピングにはもっと力を入れていきます。

面倒なことを手がけることが重要

内山 弊社のパン オ パッションで作ったミニソフトフランス(コッペパンタイプ)のはいかがでしたか?
濵田 美味しかったです。うちの生クリームと苺を挟んで食べてみましたが、みんなで「確かに美味しいね」と話しましたよ。
内山 ありがとうございます。焼成済みミニソフトフランスが発売されましたら、ぜひご検討ください。
菓子店でパンを販売することについては、どう思われますか?
濵田 僕は、当然ありだと思います。お菓子屋だからとかではなく、お客様が望んでおられるのであれば、何を売っても良いと。サンドの中身が、お菓子屋風にアレンジできるのであれば面白いでしょうね。
クリーム1つとっても、洋菓子店ならではの強みを活かせるところが多い。日持ちもしない、常温もダメというのを逆手にとって〝要冷蔵で売るパン〟というのも面白いかもですね。
内山 〝要冷蔵で売るパン〟いいですね。洋菓子店はクリームやフルーツの使い方などに強みがある。和菓子店は餡なら負けない。面白いパンがいくらでも出来そうですね。
濵田 これから世の中はいろいろと変わっていくでしょう。今はみんな苦しい時。でもそれを追い風に変えて、がんばっていかないといけませんね。

材後記

今日、濵田社長が自らトッピンゾーンに立ち、忙しくも明るくシューにカスターを詰めていらっしゃる姿を見て、懐かしく昔を思い出したのと同時に、これからの菓子店に必要な未来が見えた気がしました。
本日はお忙しい中、大変為になるお話をありがとうございました。

七洋製作所
代表取締役社長
内山 素行

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