人で苦労する今、減価償却を年数で割れば機械は決して高くはない。
考えを変えていくべき。

福岡県北九州市若松区

ドルチェ・ディ・ロッカ カリーノ

オーナーシェフ

遠山 ひとみ 様

福岡県北九州市若松区

ドルチェ・ディ・ロッカ カリーノ

電話 093-741-3818

今年で創業16年目

遠山 若戸大橋の近くで4名で創業。もともと卸商品のみで百貨店や催事・ネット向けにプリンやチーズケーキを販売。品質に特に拘っていた事が功を奏して順調に売上を伸ばし、生産能力が足りなくなってきていた折りに、郊外に約100坪の条件の良い土地が見つかったので、8年後に現在地へ移転し、店舗販売も開始しました。

バッケンスルーオーブンを導入

遠山 移転時には、パートさんを含めスタッフは20名に。店舗を構えてからは地元との結びつきを意識して、生も含めた他の菓子にも力を入れ始めました。もともと卵は烏骨鶏を使っていたのでその特性を生かすためにカステラに注目しました。デイリー需要と卸の拡販を進めるうえで、焼ドーナツを展開したところ非常に好評で、2枚差し2段のバッケンだけでは間に合わなくなりました。そこで、品質と生産能力をさらに上げるために七洋さんのオーブン導入に辿り着きました。レイアウトも限られる中で生産性向上と店内での訴求が出来る「スルーオーブン」に着目し、移転3年目の2010年に改装を兼ねて「バッケンスルーオーブン」を設置、売り場にマルシェ台も導入しました。生産能力は倍以上になり、焼菓子類の品質も大きく向上しました。特に”浮き”が劇的に変わり、手に取るお客様が増えて、お店での売上にはっきり差が出ました。並行して得意先からの受注も増え、店舗の立ち位置が確実に変わったのを覚えております。

生産体制の見直しから店舗拡張へ

遠山 更に厨房が狭くなくなってきたために、4年ほど前に拡張を決意。いろいろと模索する中で、店舗隣の土地300坪の内、200坪を購入し100坪を借りました。大きな決断でしたが今思えば良かったと思います。どのようにしようかと七洋さんや業者さんと相談、既存店舗を工場化して新たな敷地にイタリアンカフェ店舗と駐車場を設ける方向で進めていきました。新たなコンセプトとしてイタリアのイメージを取り入れる事と、カリーノしか表現出来ない=「真似が出来ない」店を具現化させました。敷地が商業地のためこれまで15坪以上の厨房が出来なかったのが店舗を移す事で広げる事が可能になり、衛生面を考えると別棟で工場化出来たのは非常に良かったです。

生産力増強へスチームラック、店舗の分かりやすさでマルシェ台導入

遠山 特徴的な店舗外観とは違い、製造は生産性を、店内はお客様の買いやすさを追求しました。工場(旧店舗)へは焼菓子の量産化へ向けて「スチームラックZEN 20枚差し」を核に生産強化。「スチームラックZEN 20枚差し」の導入で焼菓子の量産化・高品質化が達成出来ました。
店舗側は生中心の工房としてスルーを移設し、店内へは焼立て専用のマルシェに加えて新たに「ドーナツ専用の回転マルシェ・半生手取りのチルドマルシェ」を導入。接客機会を減らしつつも回転率の高い売り場へ進化させました。他店との明確な差別化として生を旬のフルーツを活かしたタルトに特化させ、ドーナツと連動させる流れにしました。

他にはない個性のお店のオープン。その後の進化で「四本の矢」デポ・カッターを追加導入

遠山 2013年のリニューアルオープン後からお陰様で順調に推移しています。確実に顧客を増やせており有り難い限りです。店舗と卸の比率が4.5/5.5となり、業績を伸ばしながら店舗販売の比率が上がってきましたが、並行して工場の稼働時間も伸び、中でもシューやタルトの製造が追い付かず残業が増えてきました。
次の商品開発も必要になり省力化の模索を始めた時に、「バッケン・デポ」と「バッケン・カッター」を見て一目ぼれし(笑)、昨年秋に導入しました。効果は絶大です!
デポはシュー絞りに加えてマカロンや板バームにも活用しています。「バッケン・カッター」はチョコケーキとタルトのカットで威力を発揮してくれており、スタッフ3名を増員したことと同じ効果が出ています。以前はカットに時間がかかってその後の作業が夜中になる事も多かったのが、定時で終わる様になったのは大きいです。七洋さんの冷凍生地の新商品の「リーフパイ」も活用させて頂いています。残業がなければ仕事でも生活でも次の仕掛けを考える時間が出来ます。これは大切ですね。
人で苦労する今、機械を上手に使えば減価償却を年数で割ると決して高くないです。考えを変えていくべきです。

今後の目標

遠山 現在はスタッフ30名。社員は6名です。それぞれに頑張って頂いていますが、目標を持った人間を育てていきたいですね。会社として今は大事な地固めの時期だと思っていますが、動けるタイミングでは動きます。将来は隣の敷地を借りての展開も考えていて、その時には前の通りを”カリーノ通り”にしたいと思います。七洋さんとの出会いも”縁”です。これからも”縁”を大事にし、スタッフと「目標と夢」を持って頑張ります。

材後記

遠山社長とお会いしてから4年になりますが、いつも明るく、動く時には時間を置かない姿勢はいつも勉強になります。考える時間は必要ですが、即断する姿勢も見通しが見えにくい今の時代を進んでいくには必要ではないでしょうか。これからもお世話になります。有難うございました。

(株)七洋製作所 本社 営業次長
竹内 浩

お問い合わせ

お困りのことがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。