固定概念にとらわれないから
こそできた急成長、
人口4600人の町で年商1億円
を超える店。

北海道虻田郡

ニセコ ミルク工房

店長

高橋 裕子 様

北海道虻田郡

ニセコ ミルク工房

電話 0136-44-3734

0からはじめて、磨き
成長させて行くお店づくり。

9年前、私は初めて人口約4600人のニセコ町を訪れました。
販売代理店フジヤ田中商店の大槻部長と、(株)高橋牧場を経営される、高橋社長ご夫妻とお会いするためでした。ミルク工房様は、15年前にアイスクリーム、12年前には、ヨーグルトの製造・販売をすでにはじめておられました。そして、次に牛乳を使った「プリン」に挑戦すると言うことで、大槻部長と一緒にお話を始めました。8年経った今では、お菓子部門だけのスタッフで、冬場10人・夏場(バイト込み)14人、アイス・ヨーグルトのスタッフを入れると総勢38人をお嬢様が店長として引っ張ってこられました。今回は「固定概念」にとらわれずに、一生懸命前に向かって進んでいるお店、ニセコミルク工房様の様子をご紹介致します。

お菓子にも食べごろがある。

アイテム数は、オープン時ではロール・プリン・シューと、よく見るアイテムですが、製造スタッフの成長とともに、製造の失敗が減り、つくるスピードも上がることによって次の商品「カステラ」を始められました。カステラは業界で、利益率はいいけど、今の人はあまり食べない。「昔は売れたが、今は売れない商品」と言われます。高橋社長は牧場を経営されていることもあり、「牛乳を使って私たちならではのカステラをやりたい。」ここがスタートでした。お菓子屋さんにとってのカステラの位置づけは、日持ちのする商品のひとつとして脱酸素剤を使うか、包装まで終わった商品を冷凍保存するのが普通です。ある時、店長からカステラの一番おいしいのはいつですかとご質問をいただき、一般的には焼いた当日より、1日か2日または3日目がおいしいと職人さんから聞きますとお答えしました。すると、まず登場したのは 賞味期限を製造日から夏5日間、冬1週間とし、脱酸素剤は使わず、冷凍もしないカステラでした。そのため、毎日少しずつのカステラの焼成を開始されました。これは、生産効率が悪く、とても手間のかかることですが、「自分がお客様だったら、職人が一番おいしいとする鮮度の良いものを食べたい」と、まさにお客の立場に立った決断でした。
※今は、発送用のみ脱酸素剤を入れて、消費期限2週間もあります。

繁忙期でも残業は平均1時間が当たり前。

ミルク工房様では、繁忙期には、シューの販売が2000 個をこえる日もありますが、どんな時期でも1時間以上の残業はあまり多く無いということです。働いているほとんどが社員で、4週7、8休で有給休暇があります。これはお菓子屋さんではかなり難しいことだと思います。多くのお菓子屋さんが、昔に比べて残業代負担が多くなり減らしたいが減らせないという現実で、しかも人口が少ない所でお店を経営されている方は、若いやる気のある人材がほしいと思ってもなかなか難しいのが現状ではないでしょうか。どんなに苦しくても高い技術を身につけようとする方は、専門店が多くある、都会を希望する人が多いのではないかと感じるだけに、限られた人口の町で経営されている方に何かヒントがあるのではないかと思います。

お店をつくる事が目的ではなく、
お店を磨き・成長する。

オープンから2年目にナンバンプレスの30号で、手洗い機「きれい」で1度取材をさせていただいたことがありました。そのとき 軌道に乗って進みだしたと言う話でしたが、その次の年には、敷地内にお菓子の製造工場を広げる目的もあり、アイス・ヨーグルト・お菓子の売り場も含めて移転されました。オープンの時にバッケン2台を置いていただいておりましたが、新店舗にはさらにフルオープン2台・マルシェ台1台・南蛮デポを購入いただきました。まだ3年目ということもありテンポが速すぎるのではないかと、大槻部長に話したところ、「止めるのは無理ですよ。」「社長も店長も、やる気満々ですから。」とあっさり言われたことを良く覚えています。これは、大槻部長が言われましたが、「高橋社長の決断力・店長の実行力」これが凄いんですと。そして、一昨年はバームクーヘン、そして今年は、北海道富士と言われる羊蹄山が一望できる 「レストラン」がオープンします。「見る前に飛べ」この言葉は弊社の社長、内山がいつも言っている言葉です。まさに、見る前に飛んでいる感覚です。

実行力が作り上げた驚くべき事実。

ミルク工房様は、失礼ながらスタートでは、お菓子に関してまったくの素人でしたが、越えるのが難しいと言われる1億円の壁もすでに突破されています。単純に思うのは、4600人の人口の町に、お菓子とアイスとヨーグルトで、年商1億を超えているお店があるという驚くべき事実です。前に進んでいるお店には何かがあることだけは確かです。そして、私はミルク工房様の更なる躍進を見続けたいと思います。

材後記

(株)七洋製作所 営業部長
市丸 隆

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