地域に貢献していく店づくりに
お菓子は必須でした。

兵庫県豊岡市

但熊弐番館

オーナー

西垣 源正 様

兵庫県豊岡市

但熊弐番館

電話 0796-55-0901

兵庫県北部豊岡市の南東部に位置する旧但東町(人口約5千人)にて営まれる西垣養鶏場様のお店「但熊」は、卵かけご飯のお店として知られていますが、今年1月に敷地内に新しくお菓子の店「但熊弐番館」がオープンしました。

竹内  養鶏場は何年目ですか?

西垣  先代から数えて53年目、私の代で42年目になります。飼育数は1万2千羽で養鶏業としては小規模ですが、昔から美味しい卵を地域の皆さんに提供させて頂く考えでやってきました。お米も作ってます。

竹内  直売所と卵かけご飯の店はいつからでしょうか?

西垣  地域の方に良いものを提供しようと平成8年に3セク方式で直接卵や農産物を売る直売所を開設。時代も後押しして伸びましたが、その後より明確な店作りを目指して直売所を引取り、平成13年4月に自前の卵とお米を中心にした「百笑館」を現在地に再出発。順調でしたが時が経つにつれ卵は売れるが米が売れない。どうにかしたいと考え試行錯誤して平成18年に始めたのが卵かけご飯専門店の「但熊」です。

竹内  メニューは卵かけご飯セット350円のみ!卵食べ放題というのがユニークですね!

西垣  「但熊」開設の目的は卵は勿論ですが自家製のお米を知って頂く事。それにはいつでも美味しい炊立てを出す事が不可欠です。いつでもとなると釜の数も要るしコストも掛かり大変ですが、味にこだわると絶対譲れない。席数は16席ですがおかげさまで徐々に来客が伸び、口コミで遠方からのお客様も増えて「百笑館」の売上にも随分と貢献してきました。

竹内  お菓子のお店を始めるきっかけは?

西垣  実は養鶏業を任された時からいつかやりたかったんですよ(笑)。それは別として「但熊」は伸びましたが、席数が無いので2年目で2500万を超え頭打ちに。連休で4時間待ちという事態になりこのままではお客様に申し訳ないとの思いと、単品提案では継続成長も難しい。そこで次への”進化”を目指して敷地内に喫茶とお菓子の店を計画。平成21年6月より工事を始めたところで8月に京都で講習会がある事を知り参加。そこで七洋さんとの出会いになりました。当初計画は喫茶店主体でしたが、たまご家の伊東社長の話を伺って軌道修正が必要かと。工事は始めてるし早急に見て貰いたくて、会の翌日に七洋さんを呼びましたが(笑)、この場所に見えるお客様の目的を考えれば喫茶よりも菓子店の方が分かり易いと指摘頂きレイアウトから見直し、全ての提案を七洋さんにお任せしました。今思えば方針変更は大きかった。その後九州のお店を見学して方向性を固め、ロールケーキを中心に4アイテムでのスタートに決定。11月からは私と地元の主婦12名で菓子作りの練習開始。全員素人でしたが、七洋さんの大阪のラボで2回、機械が入った12月からはお店で毎日お菓子が完成するまでみっちり練習。当初は不安でしたが、七洋さんが指導してくれたお陰で自信を持ってオープンを迎える事が出来ました。
バッケンスルー・フルオープンタイプと、マルシェ台1500・チルドマルシェ1000・手洗い機「きれい」を導入。なにしろ講習会でのインパクトが絶大で(笑)、そして九州に行った時に生産性と店内の分かり易さの重要性を各店で教えて頂き導入を決めました。様々な機能で私たち素人でもお菓子が作れるし動きやすい、そして商品も取りやすい。非常にありがたいです。

竹内  1月9日から19日に営業3時間のプレオープン、20日に本格オープンでスタート。状況はいかがですか?

西垣  当初やっていけるか、どれだけ売れるか不安でしたのでプレオープンを長くしました。チラシではなく練習で作ったお菓子を地域の方に配っていたお陰でプレ初日から多くのお客様がお見えになり、3時間でロール70本・プリン120個・シュー200個・シフォン20個完売。その後も用意した商品が完売状態が続いています。最初は慣れない部分もあり商品供給が追い付きませんでしたが徐々に慣れてきて現在は平日20万、土日で30万ペースで動いています。店内ではスルーオーブンの窓とマルシェ・チルドマルシェの効果が絶大です。

竹内  年商で5千万ペースですね!今後の方向性をお聞かせ下さい。

西垣  私の考えはあくまでも地域のお客様に喜んで頂く事。その為の判断に迷ってはいけません。まだ始まったばかりですが今後はカステラや焼菓子、ジャム等を取り入れて更に充実させていきたい。お菓子には可能性を感じています。「百笑館」「但熊」「但熊弐番館」それぞれを”進化”をさせながら伸びしろを活かして行きたいと考えています。

材後記

「但熊弐番館」の立地は気にしなければ通過してしまう場所ですが、知ってしまえば行きたくなる。お客様にそう思わせている気がします。西垣社長の想いが明確だからです。商売は場所ではないという事を改めて感じさせてくれます。お会いする度に決断力と行動力を感じます。次のステージが益々楽しみです。

(株)七洋製作所 営業次長
竹内 浩

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