すべては創る事から始まり
いつまでも忘れてはいけない
『創』の心

岐阜県高山市

和菓子処 福壽庵

代表

西田 進也 様

岐阜県高山市

和菓子処 福壽庵

電話 0577-33-9095

西田  修行から戻り、2001年6月に店をオープンしたので、今年で9年目になります。店を出した時は、毎日1人で製造から販売までこなしていました。というか、回りの反響が少なく、日商、1万円を切る日も多々あり苦戦しました。その分、空いた時間はお菓子の研究・改良・磨き込みを行い、修行時代よりも修行したような気がします。当時は、資金に余裕もないため機械は少なく、手作業、手作りばかりしていました。翌年には、妻も手伝ってくれるようになり、3年目には、いちご大福で客数が伸び始めました。その後、関東で開催された展示会に行く機会があり、初めて七洋さんの窯を見て、「ほしいなー、でも高いなー、自分は生菓子があるし、使いこなせないだろうな…」と単純に思いながら家に戻りました。今、思えばこのときに真剣に考え、実行してみるべきだったのかもしれません。

倉掛  それから私が西田社長とお会いしたのは、昨年9月の講習会でした。そして、翌日に伺い、お話しましたね。

西田  売上は少しずつ伸びていました。ただ、自分の店以外の和菓子店・洋菓子店に御菓子を買いに行っているお客様はたくさんいるはずです。現状で満足することなく、若い客層を取り入れ、お客様の年齢ストライクゾーンを広げないと未来は描けないと感じていました。七洋さんが、よくお話している、鮮度。自分の店にも焼きたてを出す、焼き菓子コーナーがあってもいいのではないか。次にパートさんでできるシステム。私、妻、社員、パートさん含め5名いますが、七洋さんの技術の方が素人にも一から教えてくれるということ。これは、私が生菓子に集中できるということを意味していると感じました。講習会でもパートさんが焼成することを想定したカステラの実演。すべて私がやるのではなく、私の仲間たちと一緒に実現できることだと思いました。

倉掛  西田社長もたくさんの不安があったと思いますが、WINとマルシェ台を契約していただきました。ご家族から意見はありませんでしたか?

西田  前回同様、妻からストップがかかりました。しかし、「俺はたくさんのお客様に来ていただいて、和菓子を売りたいんだ、自分が売りたい商品もある。お客様が求めている商品をキャッチし進化させるためにも、お客様が来ないと良いものが提供できない。だからやる」と言って、説得しました。

倉掛  西田社長の決断は、速かったですね。

西田  やはり、何に対してもスピードが大事ですから。守っていてはダメ。攻めていく事・常に前を見ていく事ですかね。私は何でも満足したらおしまいだと思っています。これでいいと思っている事はなく、常にもっといい物 もっともっと上って感じですかね。

倉掛  カステラ・半熟チーズ・もちパイ・シュークリームの4アイテムを新商品とし、11月にリニューアルされました。

西田  シュークリームは集客目玉商品とし、1個100円で始めました。これに関していうと、お客様に来てもらうための必要不可欠商品ですね。シュークリームだけをお求めになる方もいます。次に来た時もシュークリームだけ。しかし、次は、シュークリームとどら焼という感じで、実際には何度もうちの店に足を運んでくれ、本来売りたい和菓子まで買ってくれるようになります。それから、来るお客様全ての方に試食をおこなっています。その日に焼いた焼きたてのカステラは、面白いことにほとんどの方が食べたことがないため、食感も味も香りもすべて新鮮なようで、おいしいと言って買ってくださいます。また、口コミで広がって、新しいお客様も増えています。

倉掛  今までは、お店と厨房とはっきり分かれたレイアウトでしたが、WINスルーオーブンをお店側と厨房の間に入れたことによって、どのように変わりましたか?

西田  店も狭いため、壁を抜いてオーブンを入れることは少し戸惑いましたが、今の厨房にオーブンを入れても鮮度はお客様に伝わりにくい。だから、ここしかないなと思いました。スルーになっていることは、本当に良いことですね。また、壁を抜く工事費用も割安で出来ましたし、今までは匂いや動きなど感じていただけない部分ばかりでしたが、WINとマルシェ台の重機の導入だけで、一瞬にしてライブ感を出し、お客様に五感で伝えることができるようになったと感じています。

倉掛  西田社長は、生菓子の方でお忙しいと思いますが、実際カステラはどなたが焼成されているのでしょうか?

西田  私ではなく、もちろんスタッフが焼成しています。私は、空いた時には袋詰めをしています。何かわからない時は、すぐに七洋さんに電話し教えてもらっていますので、スタッフに任せています。毎日、10斤枠で2枚は焼いていますよ。

倉掛  他の商品はどうでしょうか?

西田  シュークリームも100個以上でます。今、新しくロールに挑戦しています。こちらは、まだまだ数は出せていませんが、これからもお客様の求めている商品をきちんと提案していきたいです。

倉掛  WINとマルシェ台を入れ、半年以上経ちましたが、客層、客数、売上はどのように変わりましたか?

西田  客層は大分変わりました。10代から30代の若い人も増えましたし、客数も前年と比べると、2倍弱までUP。売上もシュークリームなどの焼き菓子も好調ですが、和菓子も同様伸びています。高山の観光地からもずいぶん離れていますので、まさに他店に行っていたお客様を少しずつ吸い寄せているのかなと思います。集客と来店客数がどんなに大事か改めて考えさせられました。

倉掛  では、最後に。WINとマルシェ台を導入して、正解でしたか?

西田  もちろん。大正解でした。

倉掛  ありがとうございます。これからも、スタッフの方々と一緒にすばらしいお店に進化していきましょう。本日はありがとうございました。

材後記

(株)七洋製作所  営業
倉掛 智弘

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