設備強化で「働き方改革」を推進。
子供たちがあこがれる
お店作りを目指します。

福岡県篠栗町尾仲

菓子工房 菓楽

オーナーシェフ

大神 剛士 様

福岡県篠栗町尾仲

菓子工房 菓楽

電話 092-948-3805

博多から1時間弱の福岡県篠栗町は、人口3万1千人。都心近くでありながら自然も豊かな町です。この地域でオープンから13年目を迎える、菓子工房菓楽様を取材させて頂きました。

創業とお店のこだわりについて

大神 生まれ育った篠栗町で、13年前に29歳で独立しました。この物件は引っ込んだ立地で駐車場も乏しく10名中8名に反対されましたが、家賃が安かった事と2F建でバックスペースも取れる事が気に入り、あえて選びました。コンセプトは「音を楽しむ=音楽・行くを楽しむ=行楽・菓子を楽しむ=菓楽」。お菓子で地域にもスタッフにも楽しんで貰いたいという想いを込めました。

2005年オープン

大神 独立前より七洋さんにはレイアウトや商品構成で随分アドバイスを頂きました。資金も限られるので当初は機械は全て中古での予定でしたが、少人数で回す為に自動運転が生かせるバッケン2枚差し3段を中心に据えてのレイアウトに変更し作業スペースも確保。生主体の考えでしたが、半生と焼菓子を軸にする事とバックヤードの重要性を指摘されて素直に取り入れました。

オープン後の推移

大神 製造3名・販売2名でスタート。生の拘りは強くて30種類出しました。好調に推移しましたが労働時間で苦慮し、そんな時に七洋の内山社長からお聞きしました「カスタードボーイ」の経験談に衝撃を受け、生の品数を19種類まで減らしましたが、それでも売上は落とさず、13年間前年アップをクリアしています。

売上増や環境の変化に伴う設備の強化

大神 地域密着を強化する為にマドレーヌと焼きドーナツを強化し、また七洋さんのアドバイスでクッキーの売り方も変えた事もあって売上が順調に伸び、クッキー成型機やスチコン等を導入しました。しかし焼菓子の伸びが著しくスチコンの守備範囲が狭いことがボトルネックになり、七洋さんのスチームラックオーブンを考えるようになりました。ただ既存のスペースで入替え設置を考えると5枚差しが限界である事、しかしスチームラックオーブンはラックを10段に増やしてクッキーを焼く事が出来るのが魅力でしたので、ブラストチラーも動かさない位置での設置を2016年にお願いしました。

スチームラックオーブンの効果

大神 旧スチコンと枚数も設置場所も同じでしたが、大きく変わりました!
=焼成品目=
◎旧スチームコンベクション→焼きドーナツ・プリン・クッキー(5枚)
◎スチームラックオーブン→焼きドーナツ・プリン・リーフパイ・クッキー(10枚)・パウンド・ロール・ジェノワーズ・スポンジ
バッケンが空かなくなる時間が増えてきた中で守備範囲が広くなったのは非常に有難いです。品質も良くなりました。クッキーは倍の枚数で焼けるようになったのも大きいですが、しっかり浮くようになったので、これまでアイスボックス1本から50枚切っていたのが55枚(10%増)取れるようになりました。食感も良くなっています。またプリンは変化を期待していませんでしたが、スチコンでの焼きムラやバラつきが無くなり焼成時間も5分短縮(22分→17分)できました。口コミで美味しくなったと広がり、大口受注もいただけるようになりました。本当に驚いています。またスポンジ等の追加焼成にも戦力になっています。
売上構成比が生50%:焼50%で推移していますが、うちクッキーのバラが20%を占めており、プリンや半生も含めてのデイリーユースが下支えしてくれているのが有難く、またその生産をスチームラックオーブンによってカバーしています。

新たな取り組みについて

大神 焼菓子の生産体制が整った事で、新商品「檸檬ケーキ」にも力を入れています。「定番」で勝負したいと思い取り入れました。スチームラック導入で空いたバッケンで焼いています。陳列はあえてショーケースのレジ側で、バラではなく3個詰をメインに並べました。ケースに入れたのは如何に見て貰うためのこだわりです。3個詰で客単価アップのヒントも七洋さんから頂きました(笑)。
売っていく上で「武器」となる商品名や包材にもこだわっています。
2018年クリスマスはPGを前年の20種類前後から7種類に減らし、23日~25日は予約受渡しのみとしました。これからはクリスマスの考え方を変えて、スタッフの負担軽減、働き方改革を意識して取り組みます。その上で、通常営業の売上を重視していきます。
その通常時も2年前より閉店を1時間早めました。それでも売上は落とさずに来ています。
経営者としては、時間短縮で売上を落とさないか不安ですが、営業時間内にお客様に来て頂く工夫をすれば可能ですし、設備導入も含め、この取組は重要になると思います。

今後について

大神 3年前より働き方改革に取り組み社会保険と福利厚生を導入し、労働時間短縮問題や生産効率化に取り組み休日も増やしてきました。現在私含め製造6名:妻含め販売4名 計10名です。今後は時代の変化に対応しながら、スタッフ・業者様・地域の皆様に長く愛される店、そして子供達や若い人たちがこの仕事にあこがれを持ってもらえるようなお店をつくっていきたいと思います。

材後記

 大神シェフとは修業時代から15年近くのお付き合いとなりますが、いつも元気です。「真面目で素直」「熱心」「人の話をよく聞く」「すぐ動く」姿勢には、いつもながら感じさせられます。今回も恐縮してしまうほど「七洋さんのおかげで」と言って頂きました。お店にもその謙虚な姿勢が表れていて、お客様はもちろん、スタッフの皆様にも愛されている事が良く分かります。時代の変化に向かっていくという、一つのモデルを示されているのではないでしょうか。
 今後とも、よろしくお願いいたします。

七洋製作所 本社
営業次長
竹内 浩

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