“美味しい卵をもっと身近に”の
ために、プリンとシュークリームを
取り入れました

長崎県島原市

株式会社 松本ポートリー

専務取締役

松本 将宏 様

長崎県島原市

株式会社 松本ポートリー

電話 0957-68-1365

長崎県島原市、雲仙・普賢岳の麓で、こだわりの卵を生産し続ける㈱松本ポートリー様が、新しく直売店「エッグファーム・たまらん堂」をオープンされましたので、取材にお伺い致しました。

会社の歴史について

養鶏業は私で3代目になり、今年で50年になります。現在は9万羽を飼育しておりますが、業界も競争が激しくまた卵価も厳しい状況が続く中で勝ち抜くために、常に全国を廻って研究し続けてきました。地方から勝負するためには秀でた特徴を持たなければ勝てませんので、特に餌の研究にはコストをかけて取り組んできました。

ブランド卵
「口福たまご」「口笑たまご」誕生

現在当社の卵は6種類ありますが、どれもこだわりと愛情を持って生産しています。その中でもお客様から積極的に選んで頂ける卵を作ろうと、特に餌の配合の研究に取り組んで誕生させたのが「口笑たまご」で、卵には本来含まれないポリフェノールを多く含み、味を追求する中で着色料を含まずにより濃い色の卵黄の卵となっております。更にその鶏種の雛の段階から200羽選別して手やりでの給餌(通常は機械給餌) にこだわって育てた鶏より生み出された卵が「口福たまご」です。カロリーが低く、ポリフェノールはブルーベリーに匹敵する値となりDHAも豊富に含みます。ポリフェノールは卵アレルギーを抑制すると言われてますので、より安心な卵です。どちらもかなりのコストをかけておりますが、お陰様で全国の百貨店様や業者様を中心にご指名を頂いております。

直売店の検討

養鶏業は卵の生産には力を入れますが販売に弱いところが多く、当社も多くをGPセンターに委託していますが卵価に左右されるために利益を上げにくく、また大手には対抗しきれないため赤字になりやすいのです。
その対抗としてブランド化とネット販売等を強化してきましたが、並行して相場に左右されない仕組みを作る事と地元への発信を強化する為に直売店の設置を10年ほど前より検討していました。その間に佐賀県の「たまご家」伊東社長様(本誌32号参照)から多くご助言を頂き、お菓子を取り入れたいと考えておりましたところ2年前に近隣に物件が見つかったタイミングで七洋製作所さんと接点が出来、お店を開く準備に入りました。

2019年2月「エッグファーム・たまらん堂」オープン

ファミリー層に喜ばれるようにイートインスペースを設けた明るいお店を目指しました。店舗のコンセプトは地域密着と少人数での運営でしたので、卵の販売は自販機稼働をメインにし、店舗では出来立てプリンとシュークリームをメインに据え女性スタッフでまわすためにコンパクトな「トリプルスチームラックオーブン」を設置。全くの素人スタートでしたが七洋さんの南蛮塾で技術指導して頂き、半年間の習熟期間を経て2019年2月に「エッグファーム・たまらん堂」をオープン致しました。
常時スタッフは4名体制で運営しておりますが、お陰様でオープン時より多くのお客様にお越し頂いております。

●販売内容(1日平均)
プリン…5種類合計300個
シュークリーム…200個
卵(袋入り・口笑たまご)…80セット(店舗・自販機含む)
口福たまご…3箱(1日限定数)
その他…七洋製作所冷凍生地クッキー

トリプルスチームラックが活躍

厨房スペースが限られ女性スタッフ中心となるため、コンパクトな「トリプルスチームラックオーブン」を導入致しましたが、プリンは1回の焼成で90個をわずか20分で焼成し、口どけよく卵の風味を引き出してくれています。熱が周囲に出ないのと天板が小さいので女性でも安全に作業が出来るのがいいですね。
口笑たまごを使った濃厚なプリンとシュークリーム、卵白とソースにジャムを使った卵白プリンはさっぱりとした味で地域のお客様にも大変喜んで頂いており、そして「七洋さんの冷凍生地クッキー」も大活躍です。卵販売との相乗効果にも繋がっています。

今後について

ご覧の通りこの周囲は民家がなく(笑)まだオープンして間もないのですが、可能性を大きく感じています。とにかくお店を選んで頂けるように卵、お菓子ともに味を追求していく事に注力していきます。将来的には卵と焼菓子の統一のブランド化を目指して地方からのチャンスを活かしていきたいと思います。

材後記

松本ポートリー様へお伺いするようになって約2年になりますが、その時頂いた卵の美味しさに驚き、こだわりについてじっくりお話して頂いた事が強く印象に残っております。
今回の取材にて更にそのこだわりを広めたいという意欲が感じられました。新しくご商売をされる方も多くいらっしゃいますが、強いセールスポイントを明確に持つ事が成功と継続の必須条件ではないかと思います。
今後とも、宜しくお願い致します。

七洋製作所 本社
営業次長
竹内 浩

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